ゼフィルス 3
鈴鹿のキリシマミドリシジミ
照葉樹林を飛ぶ宝石

ゼフィルス3ページ目です。鈴鹿のキリシマミドリシジミ(Chrysozephyrus ataxus)を紹介します。キリシマミドリシジミは、翅表はエメラルド、裏は白銀。これを交互に見せて飛ぶ姿は照葉樹林の生ける宝石です。生態的にはアジアの照葉樹林帯に生息する暖帯・山地系のゼフィルスで、日本では主にアカガシを食樹とし、他の多くのゼフィルスと異なり、7月中旬から8月上旬に主に見られます。日本では、屋久島から箱根あたりまで見られ、関西圏では鈴鹿山脈が特に有名で一部地域では三重県指定の天然記念物になっています。
 私にとっては蝶を始めた頃からの最大の憧れの一つでした。標本ではなくその環境中の生き生きとした姿で日本の美蝶ベストテンを選ぶとすれば、僕にとっては間違いなく第一位でしょう。非常に高速で飛ぶこと、高いところで静止することから、その宝石の輝きを写し撮ることは至難の業とされてきました。しかし、ここ最近は多くの同好者がそれを叶えており、私もこのたび(2008年夏)多くの方々のご支援の元、やっとその念願が叶いました。この場であらためて感謝いたします(かえってご迷惑になることもありますので敢えて名前等は伏せておきます)。
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鈴鹿の照葉樹林
アカガシを多く含む鈴鹿の照葉樹林。ここをキリシマミドリシジミ♂が♀を探して高速で飛び回り、ときおり枝先で静止する。(2008-07-31、鈴鹿山脈)
キリシマミドリシジミ♂ 2008年7月31日
鈴鹿地方
♀を探して樹間を飛び回るキリシマミドリシジミ♂(右上の青い点)
キリシマミドリシジミ♂ 2008年7月31日
鈴鹿地方
♀を探して樹間を飛び回るキリシマミドリシジミ♂
キリシマミドリシジミ♂ 2008年8月1日
鈴鹿地方
樹上で見張るキリシマミドリシジミ♂

キリシマミドリシジミ♂ 2008年8月1日
鈴鹿地方
突然近くのアカガシ葉上に静止し、白銀の翅裏を見せるキリシマミドリシジミ♂
キリシマミドリシジミ♂ 2008年8月1日
鈴鹿地方
後翅をすりあわせ、わずかに翅表の緑色を見せるキリシマミドリシジミ♂
 

キリシマミドリシジミ♂ 2008年8月1日
鈴鹿地方
しばらくして翅を開き始め緑銀の翅表を見せるキリシマミドリシジミ♂
キリシマミドリシジミ♂ 2008年8月1日
鈴鹿地方
向きを変え緑銀の翅表を見せるキリシマミドリシジミ♂(全体)
キリシマミドリシジミ♂ 2008年8月1日
鈴鹿地方
向きを変え緑銀の翅表を見せるキリシマミドリシジミ♂(アップ)
樹間のテリトリー
アカガシを含む樹間の空間。樹上の高い位置にキリシマミドリシジミが静止し、ときおり他の個体を追いかける。(2008-08-01、鈴鹿山脈)
キリシマミドリシジミ♂ 2008年8月1日
鈴鹿地方
翅を全開して前翅表を緑銀に輝かせるキリシマミドリシジミ♂
キリシマミドリシジミ♂ 2008年8月1日
鈴鹿地方
向きを変え翅表全体を緑銀に輝かせるキリシマミドリシジミ♂(全体)
キリシマミドリシジミ♂ 2008年8月1日
鈴鹿地方
向きを変え翅表全体を緑銀に輝かせるキリシマミドリシジミ♂(アップ)
鈴鹿地方の朝焼け
朝焼けの鈴鹿地方。キリシマミドリシジミが飛び始めるのをじっと待つ。(2008-07-31、鈴鹿地方)
アカガシの木 2008年8月1日
鈴鹿地方
アカガシ(食樹)の木
アカガシの木 2008年8月1日
鈴鹿地方
アカガシ(食樹)の葉、落ち葉、どんぐり
ホソバセセリ♂ 2008年7月31日
鈴鹿地方
低い位置で占有行動をとるホソバセセリ
鈴鹿山脈の日の出
空は霞んでいるものの、朝日にシルエットを浮かび上がらせている鈴鹿山脈。(2008-08-01、桑名市)
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